ステムベアリングの点検方法

ステムベアリングの点検

バイクは平たんな道を走っているつもりでも、ハンドルが左右に切れたり元に戻ったりといった動作をしています。
コーナリングのときだけでなくステアリングというのは常に微妙に動いているのです。

車体を直立させ直進性をキープするためにはステアリングが重要なのです。
そのため、ステアリングがスムーズに動かない状態になっていると思うように調整が効かず乗りにくくなってしまいます。

このようなステアリングの動きが悪くなる原因がステムベアリングのトラブルです。
ステムベアリングの動きが悪くなる原因は転倒をはじめとしたサスが吸収できないような衝撃を受けたことが考えられます。
ベアリングがレースを強い力で押したことによる打痕や圧痕があることが原因です。

ハンドルがスムーズに切れるかという確認には前輪が浮いた状態にして車重の影響を排除する必要があります。
それだけでも異変を感じやすくなり、判断ができるのです。
そこで、ここではどうやってステムベアリングの状態を確認すれば良いかを紹介していきます。

ステムベアリングの点検方法

ベアリングのチェックをするためには前輪を浮かせることが必要です。
パンタグラフジャッキやセンタースタンドといった道具があれば簡単に前輪を浮かすことができチェックができます。

センタースタンドは80年代前半までのモデルであれば標準装備されているものです。
リアタイヤ近くに乗せて前輪を浮かせれば簡単に前輪が浮くのでベアリングチェックができます。

パンタグラフジャッキがあるという場合にはエンジン下側を持ち上げるのが望ましいです。
こうすることで車体前方に回って状態チェックができます。
フロントフォークの下側を握って前後に揺らしてベアリングのチェックができるのも嬉しいところです。

ハンドルの動きが硬いと感じたり引っ掛かりがあると感じたりした場合には、ベアリングだけでなくハーネスの効果も考えられます。
コントロールワイヤーの取り回しが悪いことによっても動きが悪くなることがあります。
そこで、合わせてハーネスやコントロールワイヤーも確認し悪いところがないかチェックをしましょう。

ステムにかかる重さを取り除くためには前輪を外してハンドルを切る必要があります。
タイヤ付きの時とタイヤが無い時とでは全然動きの感覚が違い少しの重さの違いや動きの悪さも気付けるようになるのです。
面倒ですが、タイヤを取り外して動かしてみればその違いはわかりますし、動きが悪い原因を見つけやすくもなります。

また、動きが悪くなっている原因としてグリスが硬化していることもあります。
古いグリスを取り除き、グリスアップも一緒に行っておくと飛躍的にハンドリングが良くなります。