リアボックス(トップケース)の活用法
h2>圧倒的な積載量と利便性が手に入る
バイクは車と違って荷物を積むスペースがほとんどありません。シート下に多少の空間があるスクーターならまだしも、多くのスポーツバイクやネイキッドバイクでは、カッパ一着を入れるのさえ苦労することがあります。そんな積載の悩みを一気に解決してくれるのがリアボックス、いわゆるトップケースです。バイクの後ろに取り付けるこの箱は、一度使うとその便利さから離れられなくなると言われるほどのアイテムです。最大のメリットはもちろん、ヘルメットや手荷物を放り込んでおける収納力ですが、それ以外にも雨風を完全に防げるという点が非常に大きいです。
ツーリングネットやシートバッグの場合、雨が降ってきたらレインカバーを被せる手間が発生しますし、隙間から水が浸入して中の荷物が濡れてしまう心配もあります。しかしハードタイプのリアボックスなら、高い防水性を持っているため、豪雨の中を走っても中身はドライなままです。カメラやパソコンなどの精密機器を持ち運ぶ際も、頑丈なケースに守られているという安心感があります。また、鍵がかかるというのも大きなメリットです。観光地でバイクを離れる際、ヘルメットやジャケット、お土産などをボックスに入れて施錠しておけば、盗難の心配をすることなく身軽に行動できます。ヘルメットを持ち歩かなくて済むというだけで、ツーリングの疲労度はかなり軽減されるはずです。
容量選びの目安と取り付けのポイント
リアボックスを導入する際に一番悩むのがサイズ選びです。小さすぎると荷物が入らず、大きすぎるとバイクのバランスを崩してしまう可能性があります。一般的に使いやすいサイズと言われているのが30リットルから40リットル前後のモデルです。このくらいの容量があれば、フルフェイスヘルメットが一つ余裕で入りますし、日帰りツーリングのお土産やレインウェアなども一緒に収納できます。キャンプツーリングや長期間の旅行を考えている場合は、45リットル以上の大型モデルを選ぶのも良いですが、車幅よりも大きくはみ出さないように注意が必要です。
取り付けに関しては、バイクの後部にキャリア(荷台)がついていることが前提となります。キャリアがないバイクの場合は、まず車種専用のキャリアを取り付ける必要があります。その上にベースプレートと呼ばれる土台を固定し、ボックス本体をワンタッチで脱着できるようにするのが一般的な構造です。GIVIなどの有名メーカーの製品は汎用性が高く、ベースプレートさえしっかり固定できれば様々なキャリアに取り付け可能です。ただし、キャリアには最大積載重量が設定されているため、ボックス本体の重量と中に入れる荷物の重さが、キャリアの耐荷重を超えないように注意しましょう。無理な過積載はキャリアの破損やフレームの歪みを招く恐れがあります。
重心の変化と走行時の注意点
非常に便利なリアボックスですが、デメリットがないわけではありません。最も気をつけなければならないのが、重心の変化です。バイクの最も高い位置、かつ最も後ろの位置に重い荷物を載せることになるため、どうしても重心が高くなり、取り回しや走行時の安定性に影響が出ます。特に停車時の立ちゴケリスクが高まったり、カーブを曲がるときに外側に振られるような感覚を覚えたりすることがあります。また、ハンドルがブレやすくなるシミー現象が発生することもあるため、ボックスを取り付けた直後は慎重に走行し、挙動の変化を確認することが大切です。
風の影響も受けやすくなります。横風が強い日などはボックスが風を受けて煽られることがあるため、スピードを出しすぎないように注意が必要です。とはいえ、これらのデメリットを理解した上で適切に使用すれば、リアボックスはバイクライフを劇的に快適にしてくれる最強のアイテムであることは間違いありません。普段の買い物からロングツーリングまで、荷物を気にせず走れる自由さは、バイクの楽しみ方を広げてくれるでしょう。最近ではデザイン性の高いアルミ製のボックスや、車体の色に合わせた塗装済みのモデルも増えていますので、愛車のスタイルを崩さないお気に入りの一つを見つけてみてはいかがでしょうか。